2024/12/17 博士課程後期の中尾の論文が国際誌に公表されました

大学院生の中尾(指導教員:谷口圭吾)の論文が Journal of Biomechanicsに採択されました.

Passive muscle tension changes in the biceps femoris long head after biceps femoris short head detachment: A human cadaver study

論文は下記のリンクから取得可能です(取得可能な有効日数50日:更新日12月17日)

https://authors.elsevier.com/c/1kHOT4-6-hwNN

【概要】大腿二頭筋短頭(BFsh)は遠位部で大腿二頭筋長頭(BFlh)と腱を共有している.この解剖学的特徴を考慮すると,膝関節伸展時に発生する受動張力は大腿二頭筋の両頭に張力が分配され,BFshはBFlhの張力伝達に影響を及ぼしている可能性があるが,BFshの機能的役割は不明である.そこで本研究では,BFshがBFlhの受動張力に与える影響を明らかにすることとした.Thiel法固定献体4体8肢を対象とし,3条件の組織処理 (処理前,皮膚・深筋膜剥離,BFsh剥離)において,股関節角度[H0˚,H90˚],膝関節角度[K0˚,K90˚]の4肢位におけるBFlhとBFshの受動張力をそれぞれ測定し比較した.その結果,H90˚, K0˚位では,処理前のBFlhの弾性率はBFshと比較して有意に高い値を示したが,BFsh剥離後にはBFshの弾性率が60.5%の低下を示した一方で,BFlhは110.6%の増大を示した. BFsh剥離によりBFlhの弾性率が増大したことから,BFshはBFlhの張力低減に関与している可能性が示された.