2022年11月3-4日に第47回日本足の外科学会学術集会が開催され,令和3年度に大学院博士課程前期を修了した山津健太先生(現所属:オージー技研 株式会社)の演題が最優秀演題賞に選出されました.
「第1基節骨と第1中足骨の3次元骨形態における正常足の性別による比較-相同モデルを用いた検討-」 山津健太,渡邉耕太,寺本篤史
骨形態は足部疾患の発生に関連しており,外反母趾での研究が多く行われています.しかし,骨形態の研究において,骨の全体形状を3次元的に評価した研究はありません. 正常足における第1基節骨と第1中足骨の全体形状の性別による特徴を明らかにするために,CTデータから第1基節骨と第1中足骨の相同モデルを作成し,主成分分析により骨形状の性差を検討しました. 女性で第1基節骨近位関節面がより外側を向き,第1中足骨の回内方向へのねじれを認め,女性で外反母趾が多い一因の可能性が考えられました.また,男性において第1中足骨頭がより外側を向いている特徴を認め,男性における外反母趾発生のリスク因子である可能性が考えられました.